戸井田良人(Yoshito Toida)
救いの証
「このキャンプで自分はやっていけるのだろうか・・・。」
それは私が高校入学の時に参加したクリスチャンキャンプで最初に抱いた思いでした。集合場所の駅のホームには、同じ高校生たちが沢山集まっていました。おそらくキャンプの参加者なのだろうと思いながらも、金髪だったり、ピアスがごろごろ耳に付いていたり、かなりテンションも高く「クリスチャンは、真面目な雰囲気」という私が持っていたイメージとは、ほど遠い高校生たちがそこにはいました。
そんな高校生たちと2泊3日のキャンプが始まりました。・・・しかし、私にさらなる衝撃が襲いました。そこで見たものは、私自身の形式的な、いやいやながらの礼拝や祈り、賛美ではありませんでした。実際、私は小さい頃から母に連れられ、教会に行ってはいましたが、中学時代はほとんど教会に行っておらず、自分が「イエス様」という存在を信じていたかどうか定かではありませんでした。
彼らは神様と親しい交わりを持ち、そして、互いのために祈り、励まし合う関係を築いていました。真剣に聖書のメッセージを聞き、そのメッセージで思ったこと、感じたことを分かち合う姿。神様に喜びをもって賛美をしている姿。お互いの弱さや罪を告白し合い、神様にお祈りをする姿。神様の恵みに感謝し、涙している姿。
そんな同じ高校生の姿を見て「彼らの心にはイエス様がいる、いつも共にいてくださる存在として、イエス様のことを信じているんだ。ただ仲間同士で楽しくしているだけじゃない。クリスチャンとして歩む人生ってこんなに喜びが持てるものなのか。」と思わずにはいられませんでした。
私の心も変わり始めました。「自分もムリしなくていいんだ、見栄を張らなくていいんだ、自分の今のままをイエス様は愛してくださっているんだ。自分も彼らのようにイエス様からの安心を頂きたい、あんな風にイエス様と共に歩みたい。」と考えるようになりました。
そのキャンプで聖書の言葉を教えて頂きました。「主ご自身がこう言われるのです。『わたしは決してあなたを離れず、また、あなたを捨てない。』」(ヘブル人への手紙13:5)私はそのように自分に語ってくださるイエス様を信じる決心をしました。私は、自分が神様から離れた罪人であることを認め、その私の罪のために十字架にかかってくださり、また3日目によみがえったイエス・キリストを救い主として信じました。
そして、イエス様と共に歩む人生の中で、牧師として召され、その後、BBNの働きに導かれました。国境を越えて、世界中の日本語ユーザーの方々に福音を伝えられることを心から主に感謝いたします。
戸井田良人